短考)ことばについて

ことばを丹念に紡いだ本を読むと、ことばが身体に行き渡る。そうやって読書はひとを形づくるのだとおもう。考え方とか、見方とか、生き方とか、ことばを咀嚼することで、学びとることができるのだと、おもう。

そんな中で、世の中のものことがどんどん形骸化しているように感じる。年月を重ねて培われてきたものことが、ぼろぼろと無に帰する。それを進歩と捉えるひともいるけれど、人間らしさが失われ、ひとりひとりの深みは埋まり、フラットになりつつもつまらない世界になるんじゃないかな、と危惧する。

そんなことを感じるのは、たいてい、石牟礼道子か宮沢賢治を手にとったとき。あのひとたちのことばはやっぱり、ぼくらが普段使うことばと、少し違う世界のことばなんだとおもう。五感で捉えられない、もう少し森とか海とか山に近い世界が、そこには広がっている。

(2013/12)

中央と周縁について

昨日、フクシマ論をいまさらながらに読了した。

植民地と原発を重ね合わせる見方、地方と中央の構造変化と、完成した自発的な従属、「原子力ムラ」のリアルに満遍なく触れていて、読みやすく、おもしろい。やっぱりミソは、これが311前の研究とまいうところ。けっきょくムラは吹っ飛んだんだと思うと、虚しい。

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イラク戦争から10年。

イラク戦争から10年。

ヨルダンでイラク難民に出会ったり、高遠菜穂子さん と活動したぼくには、この10年の節目に何が出来るんだろうと考えてみて。いまの仕事柄、「伝える」ことが自分がいちばんできることだなあと結論づけてみて。そうして、けっこうな想いを込めて、自分の働く新聞会社で、記事を書きました。

もうイラク戦争から10年も経ってしまったんだと思ういっぽうで、まだ10年しか経っていないんですよね。

ぼくらにとっては当たり前のように過ぎていった10年間だったけれども、イラクの人たちや、戦争に巻き込まれた人たちにとってみれば、悲しくて、辛くて、どうしようもない気持ちが積み重なった10年間だったはず。
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想像力×創造力について

いきなりだけれども、会田誠展に行ったとき、いちばんいいなって思ったのは、「イマジン」っていう作品だ。飛行機のコックピットからツインタワーが見えているという絵なんだけれども、「ああ、こういう視点で911同時多発テロ」を考えたことがなかったなあと、ものすごく考えさせられた。

想像力×創造力のたまものって、めちゃくちゃ力がある。

なんでそんなことを考えたのかというと、演劇「今伝えたいこと(仮)」をつくっている相馬高校放送局の顧問の先生や、女子高生たちに出会ったから。

原発や地震の被害にあった相馬高校。彼女たちは、劇やラジオや映像作品で、自分たちや福島の、相馬の人たちの思いの内を表現しているんだけれど、それがやっぱり響く。

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