きのうでアフガニスタン空爆から10年。米英軍による空爆がはじまった日から、もう10年の月日が流れました。

10年前のきのう、ぼくは9.11のことと、その日からはじまったアフガニスタン空爆のことを考えながら、作文を書いていました。2001年のぼくが書いたのは、こんな作文です。この作文を書いた2001年のぼくは、まさか10年後に自分のブログがソーシャル・ネットワークに晒されるとは、夢にも見ていなかったでしょう。

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九月十一日の夜はいつも通りでした。食事をふつうに食べて、ふつうにニュースを見ました。
そこからがちがう夜になりました。なかなかねつけず、ねた時には十二時を回っていました。—なぜか?それはニュースで、すごいものを見たからです。
一機の飛行機が超高層ビルに激突。この事件で、何千人もの命が消えてしまったのです。
次の日、ぼくが学校の教室に入った時、笑い声ひとつ聞こえず、みんなあの事を話しているのだな、とすぐにわかりました。友達と話してみると、みんなぼくと同じ考えでした。それは、「信じられなかった。この世のものとは思えない光景だが、本当にあったと思うと声が出せない。戦争になったらどうしよう。」というものです。でも、もし自分の家族があそこにいて死んでしまったら、戦争になっても報復してほしいと、ぼくは一しゅん思いました。
でも考えなおしてみると、報復してもなんの解決にもならないと思いました。それは、そんな事をしても、テロの被害が世界中に広まり、なんの罪もない人がたくさん死んでしまうと思うからです。
この問題を報復しないで解決するには、相手の国への不満をなくす事だと思いました。テロリストがビルをこわしたのは、アメリカになにか不満があったからだと思うし、アメリカが報復するのも、テロをされた、という不満があるからだと思うのです。でも、ぼくには、その不満の解決法がわかりません。
歴史を勉強していてわかったのは、戦いは、土地のとりあいが原因だという事です。その他、相手がいやな事をした時、貧富の差がはげしくなった時にも戦いは起こりました。ぼくは、どの戦いも、人々が苦しくなった時に起こっていると思いました。それなら、人々が皆平等になって、ケンカをなくせば、戦いはなくなるのではないでしょうか。その平等な社会をつくるには、どうしたらいいのでしょう。
今日、アフガンへの空爆が始まりました…。
これから日本はどうなるのでしょうか…。

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この作文を書いてからきのうまでの、ちょうど10年間。その中でぼくがみたこと、感じたこと、考えたことはたくさんあります。勉強もしました。いろんな国にもいきました。いろんなドキュメンタリーもみたし、いろんな本も読みました。10年目の9.11には、ヨルダンでイラク難民のサナおばさんと出会いました。その出会いによってぼくはやっと、9.11を自分の世界の中のできごとにでたのです。

そんな10年間、ぼくの中では「罪のない人のいのちを奪うこと」への嫌悪感、そして「報復の連鎖」への反感。そういった考え方が、自分のの中でなにひとつ変わらずに、ひとつの大きな芯になって存在していたんですね。それってすごく、ぼく自身にとって重要だったし、よかったことなんだなあと思います。だからなんというか、この文章を読んだとき、安心しました。

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最近ぼくは「たぶん9.11やアフガン空爆、イラク戦争がなかったら、こういう人生を送ることはなかったんじゃないかな」と思っています。あの衝撃がなかったならば、あそこで何か疑問を持って、考えようとしていなければ、国際問題や中東問題、イスラームやジャーナリズムなんかに興味をもつこともなかったはずなんですよね。

9.11があってよかった、なんてことはありませんが、それがぼくの人生のひとつの転機になっていることには間違いないんです。なんだかそう考えると、9.11とぼくは、遠いようで実は切り離せない、近いところにあるんじゃないかなあと感じています。

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やっぱり10年間経っても、ぼくには「不満の解決法」はわかりません。でも、それをそのまま放置するわけにはいかないんです。まだまだぼくは知らなさすぎるのです。みたことも、感じたことも、考えたことも、まだまだ足りないんです。だからこそぼくは、もっともっと、みて、感じて、考えていかなくてはいけないんです。

10年後。ぼくはいったい何ができるようになっているのでしょうか。何か解決策を、みつけることができているのでしょうか。それがどうしても楽しみで、こんな文章を書いてみました。

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1日でもはやく、アフガンのひとたちが、イラク戦争の被害者たちが、平穏な日常を取り返せることを祈って。


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