「君死にたもうなかれ、人を殺せと教えしや」。新宿の焼身自殺。一部報道によれば、男性は与謝野晶子の詩の一説を引用してから自らに火を放ったというけれども、いったい何が彼をそこまでにさせたのか。集団的自衛権についての批判をするがために焼身自殺を試みたっていう事実、チベット問題に関連する焼身にも通ずるものがあるのでは。真剣に考えないといけない、危機だ。

「日本はそんなことをしなくても意見を言える。だから、チベットとはちがう」という論調も展開されているけれども、決してそうではないと思う。一個人がおおきな声を出してもまったく届かないシステムが、この国で当たり前になりつつあることに、気がつかないといけない。そして、どうにかして声を上げないといけない「もどかしい」実情が、集団的自衛件の問題には付随していることにも、気がつかないといけない。

一方で、ツイッターに写真や動画があふれていたことに対する気持ち悪さ。「うわ」とか「えっ」とか、なにも考えずに写真を撮ったり、リツイートをしたりしているともなれば、それは感情の麻痺じゃないか。

「ヤバイ」とか「スゲエ」とかいう簡単な感情だけを瞬間的に吐き出して、その背景を分析するっていう複雑な思考を放棄する。だって、めんどくさいから。SNSっていうのは、往々にしてそういう媒体として使われてしまうし、それによって、使い手である人たちの思考それ事態も、単純化してしまうんだろうなあ。

大宅壮一のいう一億総白痴化は、テレビによってではなく、SNSやGoogleによってもたらされるのかも。単純な、動物的な反応や思考にばかり傾いていくことで、「つかれる」「めんどくさい」複雑な分析や思考が放棄されていくのかな。検索すれば、答えもあるしね。まあ、使い方次第なんだけれど。

(2014/6/30)


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>